2016年10月28日

木口のコースター


木口コースター.jpg

先日ウォールナットの天板を仕上げている際に、
改めて「木口(こぐち)」はええなあと思いました。

ええなあと思ってついつい「木口」の接写を並べてしまった記事


木口とは繊維方向に直行する断面のことで、
繊維に沿った方向はそう呼びません。

木は繊維の集まりです。
ざっくりとした説明ですが、ストローが束になって集まっている様子を想像していただくと
分かりやすいかもしれません。

そのストローの口が集まってる面、「丸」がたくさんある面が木口です。


堅くて削るのは大変ですが、
奇麗に仕上げると、深い色で独特の表情があります。


今回も天板で端材が出たために、
それで木口の良さを前面に出したコースターをつくりました。


本来は木の性質を考えるとこのような使い方はしません。
木口は繊維の断面と言うだけあって、湿気の影響をもろに受けやすく、
水も吸収しやすく、変形、割れの危険も大きいです。

何よりも堅くて加工も大変なので、仕上げに時間がかかり
報われない使い方と言えるかもしれません。


今回は実験的に、水、湿気の影響を極力受けにくくなるような
特殊な液を木口にしみ込ませてみました。


試験的に使ってみて、実用に耐えれるようなら
定番にしたいと思っています。






タグ:製作物
posted by にじがみ at 23:39| Comment(0) | 家具、小物

2016年10月27日

ウォールナット天板の納品


レザークラフトの作業台用にとご注文いただいたウォールナットの天板。
完成したので納品にいってまいりました。

納品先は"TMSK leather"さんの自宅工房。



ウォールナット5.jpg

今回は脚はなく天板のみ。
現場では先方で用意して頂いていた引き出し付きの箱に乗せるだけで、無事完了。

とりあえず乗せてみたライトのお陰でワーキングデスクのように見えますね。


納品先のお宅は引っ越して間もなく、
工具関係の整理もまだ付いていませんでしたが、
このままでも中々の迫力ですが、あるものがあるべき場所に収まった後には、
更に刺激的な作業ブースとなるだろうと思いました。

これだけの作業台を製作させて頂いたことに本当に有り難く思います。




この天板、最初にご依頼頂いたサイズは1450mm×700mmでした。
けれども使用した材料ではもう少し大きく仕上げることができそうだったので、
制作途中に連絡し承諾を経て「可能な限り大きく」と路線を変更。


結局サイズは1485mm×775mmとなりました。
中途半端ですが、材料は最大に有効に活用できました。
厚みは40mm。

ウォールナットは個体差も結構あるのですが、
今回の材料はかなり堅い、思い部類に入るものだったので、
レザークラフトの作業用にも十分な安定感を感じて頂けると思います。











ウォールナット6.jpg

作業用の天板と言うご依頼を頂いた訳ですが、
作り手としては他の使い方も自然と想定する訳で、
天板のみの製作ならそれは尚更。

自分の過去を振り返っても、
まず「生活形態は変わる」が前提にあります。


仮にダイニングテーブルや、ワーキングデスクに姿を変えた場合、
奥行きの700mm付近という数字は少し違うだけで大きく使い勝手が変わります。
汎用性について言えば、奥行き700mmと775mmの違いはとても大きいのです。


ちなみにダイニングテーブルを想定した場合は、
このサイズだと4人でゆったり、
たまに来客があって6人になっても対応できるぐらいで、
常に6人で使うと言うことになれば少々窮屈なので、
1600mmぐらいはあった方が良いかなと思います。
1800mmあれば6人で十分ゆったりです。









ヌンクイ.jpg

無事に納品が終わったのち、
お施主さん、嫁と3人で前から目を付けていた近くにカレー屋にて、
引っ越し蕎麦ならぬ、引っ越しカレーを。


雰囲気もよく、とても美味しいかったです!
こういうお店が自転車で来れる圏内にあるのが本当にうらやましい!

画像のは「タコと唐辛子の激辛カレー」。








posted by にじがみ at 23:04| Comment(0) | 家具、小物

2016年10月26日

作業用、ウォールナット天板



先日、木取りの様子を記事にしていた
ウォールナットの天板の続きです。

先日の記事↓


3mm程大きく製材したのち、
周りの環境に馴染ませるため暫く置いておきました。
数日経つと若干反りが出ているものです。

その反りをとって、仕上がりの厚みまで削る。


ウォールナット1.jpg

きれいに天板が出来ているように見えますが、
これはまだ並べただけ、接着していません。




ウォールナット3.jpg

うちでは接ぎ合せ(板同士の接着)にはビスケットという画像の様な小さいチップを入れます。

補強というよりも位置合わせの意味合いの方が大きいでしょうか。

キッチリと接ぎ面が整っていればサネやビスケットなしでもしっかり接着できます。




ウォールナット2.jpg

ボンドを塗りクランプで固定完了。

この作業はスピード最優先、糊が乾くといけないので電話も無視、来客もすみません。

今回のウォールナットはシラタが多い材も含まれており、
表と端には出ないように製材しました。

画像は裏。




ウォールナット4.jpg

撮り忘れで大分途中工程飛びますが、
裏表仕上げて四方を仕上り寸法に落とし、
オイル塗装。





posted by にじがみ at 23:04| Comment(0) | 家具、小物

2016年09月28日

小物ディスプレイケース

disp1.jpg

革職人さんからの依頼。

催事等で小物を陳列するディスプレイケースを製作しました。

同じ大きさのものが3つで、
サイズは内寸350mm×280mm。
材質はウォールナットです。

コーナーには、「千切り」という補強の材を挿入。
濃い紫色のソノケリンと木を使い、雰囲気が締まるようにしました。





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フタは当初は丁番を付け、開閉する仕様でしたが、
開けっ放しで使用する場合も多いとのことで、
のせるだけの構造としました。




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付属品として、底と同じサイズの板と、
15mm×10mm×150mmの角材。



disp5.jpg

小物などをお客様側から見やすくディスプレイしたい場合は、
まず、角材を置き、、、



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その上にベニヤを乗せる。



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下に置く角材の向きを変えれば、傾斜も変えることができます。



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それにしてもこの箱。
標本箱にも見えなくもない。
今度、作ってみようかな。



タグ:製作物
posted by にじがみ at 18:00| Comment(0) | 家具、小物